近年、自然素材を使用した内装材が注目されています。
特に、部屋の内装を壁紙ではなく塗り壁にする際に代表的な材料として挙げられるのが「珪藻土」と「漆喰」です。
これらの材料は自然素材をベースにしており、その独特な特性や風合いから、多くの人々に支持されています。
この記事では、珪藻土と漆喰の壁材の違いや施工方法、メリット・デメリット、そして新築やリフォーム、DIYにおけるポイントについて詳しく解説します。
1. 珪藻土と漆喰の壁材は何が違う?
珪藻土: 珪藻土は、海や湖の底に積み重なった藻類の遺骸が形成した粘土状の土です。耐火性が高く、耐火レンガの原料や七輪にも使用されています。
珪藻土自体に固まる性質がないため、壁材として使われる際には泥や化学繊維、漆喰などと混合されます。
漆喰: 漆喰は、消石灰を主原料とした壁材であり、水酸化カルシウムから作られます。消石灰は石灰岩に水を加えることで得られ、その後海藻のりなどが混合されて漆喰となります。
漆喰は塗ってから時間が経つと硬化する性質を持っています。
2. 珪藻土と漆喰、壁材にしたときのメリット、デメリットは?
珪藻土のメリット:
- 調湿力が高く、室内の湿度を安定させる効果がある。
- 消臭効果があり、微細孔がニオイや有害物質を吸着除去する。
- 耐火性が高く、燃え移っても有毒物質を発生しにくい。
珪藻土のデメリット:
- カビが生えやすく、掃除が大変になる。
- 壁材がボロボロと落ちやすく、補修が必要になることがある。
漆喰のメリット:
- 調湿効果があり、室内の湿度を調整する効果がある。
- 消臭効果があり、アルカリ性のためカビや細菌を分解する。
- 耐火性が高く、万が一の火災でも有毒物質を発生しにくい。
漆喰のデメリット:
- ひび割れが起きやすいことがある。
3. 珪藻土と漆喰、仕上がりや掃除や補修の違い
仕上がりの違い: 珪藻土はゴツゴツとした無骨な風合いが出やすく、漆喰はつるりとした光沢を出す仕上げにすることができます。塗り方や素材の選択によって異なる風合いを楽しむことができます。
掃除や補修の仕方: 珪藻土や漆喰は水拭きができないため、普段の掃除はやわらかいハタキやホウキを使ってホコリを落とす必要があります。
小さな傷やヒビにはDIYで対応できますが、大きな傷やひび割れには専門家の助けが必要です。
4. 家の壁を珪藻土や漆喰の塗り壁にするには?
施工方法: 珪藻土や漆喰の塗り壁は、左官職人によって施工されます。施工会社やリフォーム会社に相談し、実績のある職人に依頼することが重要です。施工事例が豊富な会社を選び、実際の現場を見学することがおすすめです。
DIYのポイント: 一部分を自分で塗ってみるDIYも良い思い出になります。施工方法や塗り方を職人から学びながら、自分たちで手を加えることで家への愛着が深まります。
漆喰調の壁紙や珪藻土壁紙の活用: 漆喰調の壁紙や珪藻土壁紙を使用することで、施工期間を短縮することができます。珪藻土や漆喰の風合いを楽しみたいが工期が気になる場合には、壁紙を活用することが有益です。
珪藻土や漆喰は、自然素材の持つ特性や風合いを活かした内装材料として人気があります。施工時の注意点やメンテナンス方法を理解し、自分の家に合った素材を選ぶことが重要です。