レム・コールハースとは？
「レム・コールハース（Rem Koolhaas）」は、オランダ出身の建築家および都市論家です。
彼は、1975年に共同設立した「OMA（Office for Metropolitan Architecture）」を通じて、斬新な建築デザインで知られています。
OMAは、建築だけでなく、都市計画、出版、展覧会デザインなど多岐に渡る分野で活躍しています。フィールドの慣習を超えたユニークな設計に取り組んでおり、その作品はしばしば現代的で斬新なアイデアを体現しています。
代表作には、ロッテルダムの「ザ・ロッテルダム」、北京の「CCTV（中国中央電視台本部ビル）」、そしてシアトルの「シアトル中央図書館」などがあります。
また、彼は1995年に「S,M,L,XL」という本を発表し、都市についての視点や考え方を示しました。レム・コールハースは、現代建築の重要人物の1人であり、その作品や思想は世界的に注目を集めています。
レム・コールハースのおすすめ建築3選
CCTV（中国中央電視台本部ビル）
「CCTV」は、中国の北京市に位置する中央電視台の本部ビルです。レム・コールハースが率いるOMAによって設計され、2012年に竣工しました。
この建物は特徴的な形状をしており、2つの大きなタワーが斜めに傾いて交差しています。この形状は、ビルが屈強でありながら柔軟性があることを表しているとされています。
建物内には、テレビ放送や映像制作のためのスタジオやオフィス、カンファレンスルームなどが設置されており、床面積は約473,000平方メートルに及びます。また、建物を支えるための特別な鋼鉄製のフレームが使用されており、このフレームは、建築技術の進歩に大きな影響を与えました。
CCTVは、建築の美しさと機能性のバランスを取ることを目指したレム・コールハースの緻密な設計の結晶とされており、世界中から注目を浴びています。
シアトル中央図書館
「シアトル中央図書館」は、アメリカのシアトルにある公共図書館です。2004年に開館し、現代的で斬新な外観が話題を呼び、ランドマークのひとつとなっています。
この図書館は11階建てで、10階以上は図書館スペースとなっており、1階にはカフェやブックショップがあります。外観は、ガラスと鋼鉄を用いた抽象的な形状で、曲線と直線が複雑に入り混じった外観が特徴的です。また、建物の内部には、色分けされた本棚や自習スペース、読書用の椅子やテーブル、スタディルームなどが設置されています。
図書館内には、専門家によるアドバイスを受けられる「人文科学センター」や、音楽や映像のライブラリーがある「メディアラボ」など、様々な特別なコーナーが設置されており、ユニークで多様なコンテンツを提供しています。シアトル中央図書館は、建築美と実用性を両立させた、革新的な公共施設の一例として高く評価されています。
ザ・ロッテルダム
「ザ・ロッテルダム」とは、オランダのロッテルダムにある超高層ビルで、レム・コールハースによって設計されました。1997年に建設が開始され、2013年に完成。
このビルの高さは約150メートルで、建物は45階建てです。ビルの外観は、斜めに積み上げた箱型の建築物で、複数の立方体が重なり合ったような形状をしています。この斜めに積み上げた構造により、建物の各階には広いバルコニーが設置されており、屋外の景色を楽しむことができます。
また、ビル内部には、住居、オフィス、商業スペース、ホテルなどが入居しており、複合的な用途が設定されています。また、ビル内にはエレベーターや階段の配置が斜めになっており、従来のビルとは異なる空間の利用方法を提供しています。
ザ・ロッテルダムは、高度な設計技術と斬新なデザインにより、国内外から高い評価を受けています。また、ロッテルダム市内のランドマークの一つとして、市民からも愛されています。
レム・コールハースの影響を受けた建築家たち
レム・コールハースの影響を受けた建築家やデザイナーは多数いますが、彼の公式な弟子としては、以下のような人物が挙げられます。
- ビャルケ・インゲルス (Bjarke Ingels)：デンマーク出身の建築家で、自身が設立したビャルケ・インゲルス・グループ (BIG) でレム・コールハースと一緒に働いた経験があります。
- ザハ・ハディッド (Zaha Hadid)：イギリスの建築家で、彼女は若い頃にOMAで働いていたことがあり、レム・コールハースの影響を受けました。
- アレハンドロ・ザエラ・ポロ (Alejandro Zaera-Polo)：スペインの建築家で、OMAのパートナーを務めた経験があり、レム・コールハースの影響を受けました。
なお、OMAは、レム・コールハースが率いるチームによって設立されたグループであるため、OMAのメンバーは全員がレム・コールハースの弟子とも言えるでしょう。
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