畳は、障子とともに和室のシンボルともいえ、畳床、畳表、畳縁などで構成されます。
畳床の種類
稲わら畳床
稲わら畳床は、稲のわらを原材料とした日本古来の伝統的な畳床の一種です。
稲わらは、湿気を吸収しやすく通気性が良いため、畳床に適しています。また、稲わらには抗菌効果があるため、畳床を清潔に保つことができます。
稲わら畳床は、柔らかく足触りが良いため、和室に馴染みやすく、心地よい空間を作り出します。しかし、稲わら畳床は比較的耐久性が低いため、定期的な交換が必要となることがあります。
稲わらサンドイッチ床
稲わらサンドイッチ床は、畳床の一種で、稲わらを中心に畳表と畳下に板を挟み込んだ構造の床です。
稲わらの通気性や保温性に加えて、板を挟むことで耐久性や安定性が高まります。また、サンドイッチ構造により、畳のへたりが少なくなるというメリットもあります。
稲わらサンドイッチ床は、畳床の中でも比較的丈夫で長持ちするため、高齢者や車椅子の方が利用する和室においても安心して使用できます。しかし、稲わらサンドイッチ床は畳床の中でもやや高価な部類に入るため、費用面での注意が必要です。
建材畳床
建材畳床は、畳床の一種で、従来の畳床とは異なり、畳下に合板や集成材、ベニヤ板などの建材を使用して作られた床です。
畳表には、和紙や綿などを使用します。建材畳床は、従来の畳床と比べて丈夫で、長持ちするというメリットがあります。また、樹脂製の畳床と比べても、天然素材を使用しているため、環境にもやさしい畳床の一つです。
しかし、建材畳床は畳床の中でも比較的硬めの床であるため、足触りや座り心地については従来の畳床とは異なる場合があります。建材畳床は、洋室や和室を問わず、さまざまな部屋に適用されることがあります。
畳表とは?
畳床の表を包むゴザが畳表で、いぐさを緯糸に、麻糸や綿糸を経糸にして織ったものをいいます。
代表的な畳表に最高級品の備後表があり、備中表や肥後表などがこれに続きます。織りが緻密で耐摩耗性に優れ、縁のない琉球表もよく知られます。
いぐさを使った畳表は大きな損傷がなければ一度だけ裏返して使用することができます。
畳縁とは?
畳の縁を保護するために、長手方向を縁取っているものを畳縁といいます。
畳縁には格式を表す意味もあり、寝殿造においては身分の高い者の畳に繧繝模様の縁などが使われていました。
長手方向の2辺に縁を付けた一般的なものを縁付畳、長手方向の1辺だけに縁を付けたものを片縁畳、琉球畳のように縁の付かないものを坊主畳といいます。
コメント