ヨーロッパの建築様式を辿る!歴史が苦手でもスッキリ学べます。

ギリシャ・ローマ

西ヨーロッパの芸術様式の源流は「ギリシャ・ローマ」にあると言っても過言ではありません。

建築、インテリア様式についても同様で、「古典(クラシック)」といった場合に指し示されるのはギリシャ・ローマ文化になります。

ギリシャ文化を代表する建築といえばパルテノン神殿。

大理石の石造建築で、円柱の基部の直径を基準として、建築各部の寸法が比例的に決定されています。

ロマネスク(10~12世紀)

11〜12世紀頃のキリスト教を中心とした西ヨーロッパの建築、装飾の様式を「ロマネスク」といいます。

ちなみにロマネスクとは「ローマ風の」という意味です。

斜塔で有名なイタリアのピサの大聖堂に代表されます。

巨大なヴォールト天井、それを支えるための厚い壁と小さな開口部、そして外壁のアーチを横に連続させたアーケード装飾が特徴です。

このアーケード装飾が椅子などの家具にも応用され、東方からもたらされたタペストリーが装飾品として使用されていました。

ゴシック(12〜15世紀)

12世紀後半、北フランスを中心として起こり、13〜14世紀を最盛期とした西ヨーロッパの建築様式が「ゴシック様式」です。

ゴシックとは「野蛮なゴート人」という意味しています。

この時代には教会が圧倒的な支配力をもったため、教会建築はその権威を象徴するように高く伸び、家具や室内装飾もいかめしい彫刻を施した重厚なものが多いです。

教会は出来る限り高く造られ、採光と荘厳な装飾のためにステンドグラスの窓を各所に設けたため、構造的に不安定となりました。そのため、これを外側からフライングバットレスで支えるという特異な構造をとっています。

このほかにも、リブヴォールト、尖塔アーチ、ピラー、ピラスター、バラ窓など構造、装飾上の特徴があります。

ゴシックは教会の権威を示す様式と言えるでしょう。

ルネッサンス(16~17世紀)

ルネッサンス」は、16〜17世紀を最盛期とする芸術様式で、13世紀末イタリアのフィレンツェで始まり全ヨーロッパで開花しました。

ルネッサンスとは「再生」の意味で、ギリシャ・ローマ古典文化の再生を意味します。

ルネッサンスの建築は古代建築のオーダーやシンメトリー構成が重視され、外観は直線的で水平線が強調されました。

装飾にはギリシャ・ローマのモチーフが使われ、階層の区分につけられたコーニス(蛇腹)の使用に特徴があります。

バロック(17~18世紀)

「バロック」は、17〜18世紀頃の絶対君主制のヨーロッパ各国で盛んになった豪華さを競う芸術様式です。

イタリア語のバロッコ(いびつな真珠)に由来し、ルネッサンスの厳格な規則性を離れ、有機的な流動感を強調しています。

フランスではルイ13世〜14世時代にあたり、特に14世時代は盛んで、ルイ14世様式とも呼ばれます。

イギリスでは、後期ジャコビアン様式からウィリアム・アンド・マリー様式がこの時代に相当します。

ロココ

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ネオクラシズム(18~19世紀)


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