木製家具の表面仕上げでは、表面の保護や美観の保持に重点が置かれ、塗膜を作る塗装を施すことが多いです。
この塗装には、透明塗装(クリヤー塗装)と不透明塗装(エナメル塗装)と呼ばれるものがあります。
一方最近では木地の質感を活かした塗膜を作らない仕上げも注目されています。
木製家具の塗装手順は?
木材塗装は一般的に、「①素地調整→②目止め→③下塗り→④中塗り→⑤補色→⑥上塗り」の手順で行われます。
①素地調整:塗装に適した表面を作るため、研磨や汚れ落としを行います。
②目止め:目止めとは平滑な塗膜を作る準備作業で、砥の粉を溶いたものやサンディングシーラーなどを用い木材の導管や孔を目止め材で埋めるものです。
大きな傷や穴を埋める場合はパテを用います。
③下塗り:シーラーを用い、下地の細かい凹凸を滑らかにします。
④中塗り:最終的に凹凸を調整し、上塗りの為の平滑な面を作る作業をいいます。
⑤補色:上塗りをする前に色の濃淡が顕著な場合、色の濃い部分に刷毛や筆、スプレーなどで色をたします。
⑥上塗り:仕上げとして最終塗膜を作る作業です。
透明塗装/不透明塗装の違いとは?
塗膜を作る透明塗装
木製家具の透明塗装では、木材の素地調整や着色の有無が重要です。
また、明るい色の木材を暗い色に仕上げる場合や素材間の色のばらつきは、下地の段階でステインなどを用いて調整しましょう。
生地仕上げ:
白木仕上げ:
一般着色仕上げ:
トラディショナル仕上げ:
塗膜を作る不透明塗装
木製家具の不透明塗装では、木材の板目面と木口面で塗料の吸い込みの差があるため、下地処理が重要です。
素地を隠した不透明の平滑面に仕上げるこのエナメル仕上げは、無垢材よりも合板やパーティクルボードなどの仕上げに利用される。
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