具体芸術美術

日本のアートが世界で注目されている中で、特に「具体美術」の作家たちが注目されています。

白髪一雄や吉原治良、嶋本昭三といった作家たちです。

具体美術は、1954年に吉原治良が芦屋で「具体美術協会」という団体を立ち上げたのがスタートで、「人の真似をするな、今までにないものをつくれ」というコンセプトをもった運動でした。

足で描いたり(白髪一雄)、絵具を瓶に入れぶつけたり(嶋本昭三)、算盤で描いたり(鷲見康夫)など奇抜で、過激で、ユニーク。多彩なカラーを持っています。

田中敦子は「電気服」という電飾や電線で組まれた服を作り、自らも着るというパフォーマンスを行いました。

その田中敦子の夫となる金山明は、オートマティズム絵画と表して自動描画機なるものを作った。元永定正も初期のメンバーで、たらし込みの技法を取り入れた作品を発表していましたが、後年は絵本作家として活躍しました。

この具体美術という運動は、従来、学芸員からは高い評価を受けていて、戦後美術史では必ず登場してきました。

ただ市場としては、一定の評価は受けていたものの、数十万円から百万円のどちらかといえばマニア商品でした。

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